オークションラボでは、ビジネスパーソン向けに定例ワークショップを開催しています。早いもので、そろそろ一年。11回目を10月25日(金)の19時から開催します。今回の内容は「集合知」です。オークションをはじめ自由市場は、皆で(ある種の)価値を見付ける集合知の仕組みです。
今回のスピーカーは脳認知科学を専攻する水原啓暁氏(京都大学)です。これにAuction Labの坂井豊貴氏(慶應義塾大学)が集団のパフォーマンスをめぐって談話します。水原氏の論題は「最適な意思決定をおこなう組織をデザインする ~脳神経科学の立場から~」です。
人間の集団は「人間たちを部品とする機械」のように見ることができます。一人ひとりが個別に問題を解くよりも、知識を寄せ集めたほうが速く解けるというのは、計算機のようなものなのです。
実際こうした発想は(1)集団的意思決定論の創始者コンドルセにも見てとれます。また、(2)現代のコンピュータ原理の父ジョン・フォン=ノイマンは計算機の設計にそうした仕組み採り入れていました。さらに最近では(3)認識論的民主主義(Epistemic Democracy)の文脈で、「集団の多様性は、個々の能力に勝る」定理(Diversity trumps ability theorem)が証明されたりしています。
今回のワークショップでは水原さんによる研究の一般向けの紹介とともに、この辺りの結果を総覧していたいと考えてます。いつもに増して面白いと確信しています。
近年、オークションまわりの経済学研究と、実務のコラボレーションは、世界的に盛んになってきています。しかし日本でその動きはほとんどありません。初めての方、前提知識がない方も大歓迎です。どうそ気軽にお越しください。
本ワークショップは純粋に交流を目的としており、何かの販売(やそれに類すること)は行われません。参加費は無料、参加は事前登録制です。メールでauction-lab@dd-d.jp(担当:藤)まで、①お名前 ②ご所属 ③ご職業④連絡先 を記載のうえ、ご連絡ください。
会場:有楽町駅すぐ。地下鉄・日比谷駅直通 電気ビル南館15階「Place 171」
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