第2回ワークショップ「暗号通貨とメカニズムデザイン」

オークションラボでは、ビジネスパーソン向けに定例ワークショップを開催しています。大盛況の初回11/30に引き続き、第2回目を12月20日(木)の19時から開催します。スピーカーは坂井豊貴・慶大教授です。会場は、有楽町・日比谷駅からすぐの「Place 171」。(株)Dolphins と(株)デューデリ&ディールのサロンスペースです。なお本ワークショップは純粋に交流を目的としており、何かの販売(やそれに類すること)は行われません。


近年、オークションまわりの研究と、実務のコラボレーションは、世界的に盛んになってきています。しかし日本でその動きはほとんどありません。当ラボがその推進に貢献できれば幸いです。


Auction Lab第2回ワークショップ ご案内

「暗号通貨とメカニズムデザイン」 坂井豊貴


ビットコインには、中央銀行のような特定の管理者がいない。電子的な送金の記録は、マイナー(採掘者)と呼ばれる事業者たちが競争的に行う。マイナーは記録に成功すると、報酬をもらえる。そして「記録に成功」とは、超難解な数の当てはめパズルを解くことである。この作業をProof of Work(作業量による証明、PoW)という。ちなみに暗号通貨を嫌う、国際決済銀行の代表アグスティン・カーステン氏は、PoWを「メガ数独」(mega-sudoku)と揶揄している。言いえて妙である。


PoW においては「正統な記録帳が2つに枝分かれしたとき、長くなりそうな記録帳のほうを選ぶ」ことが、マイナーの行動として想定されている。これはビットコインの仕組みのきわめて肝心な点である。しかし、ほんとうにその想定は正しいのだろうか? 正しいとしたら、いかなる意味でか? 他に変な事態は起こらないのか? これについて近年、僅かだが、ゲーム理論を用いた本格的な研究が進んでおり、その成果を簡単に紹介する。


また、時間があれば、PoWに代わる記録の方式である、リップル社の仕組みProof of Consensus(PoC)についてコメントする。リップル社のレポート(Schwartz, Youngs, and Britto, "The Ripple Protocol Consensus Algorithm")が発表するような「ノードの結び方」では、記録帳の統一性がとれないのではないかと、 Armknecht et. al. "Ripple: Overview and Outlook"が指摘している。私が読むかぎり、いずれも説明が十分ではないように思う。これについて思うところを述べる。


予定としては

① ビットコインの仕組みのカギ「Proof of Work」の初心者向け説明

② Proof of Work のゲーム理論分析を説明

③ 時間があれば、Proof of Consensusについて所見

④ 最後に、さらに時間があれば、トークン販売のダブルオークションについて所見

という流れで1時間ほど話します。①と②がメインです。①があるので、前提知識はとくに仮定しませんが、暗号通貨に関心があったほうが面白いと思います。


このワークショップで多様な方々と交流したく思っています。参加は事前登録制です。メールでauction-lab@dd-d.jp(担当:藤)まで、①お名前 ②ご所属 ③ご職業④連絡先 を記載のうえ、ご連絡ください。

Auction Lab

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