オークションラボでは、オークションを活用したいビジネスパーソン向けに定例ワークショップを開催します。初回は11月30日(金)の19時開始。スピーカーは坂井豊貴・慶大教授です。しばらくの間、毎月1回のペースで開く予定です。会場は、有楽町・日比谷駅からすぐの「Place 171」です。
近年、オークションは研究と実務のコラボレーションが世界的に盛んになってきていますが、日本ではその動きはほとんどありません。当ラボは学知のビジネス活用を推し進めてまいります。
第1回ご案内
「オークションの基礎とCryptoeconomics」
Cryproeconomics(クリプトエコノミクス)という新語がある。暗号経済学と直訳するのは妥当ではないだろうから、このままCryptoeconomicsという。これは仮想通貨やスマートコントラクトなど、ブロックチェーン技術に基づく仕組みを上手く設計することを志向する、実務と学問の一つの潮流である。さまざまな分野の知識を必要とする、チャレンジングな融合領域である。
私自身はオークションをはじめとするインセンティブ設計(メカニズムデザイン、マーケットデザインという)を専攻している。オークションとブロックチェーン技術は相性が良さそうに見受けられる。そこで第1回ワークショップでは、Cryptoeconomicsに関心がある方に向けて、オークション理論の基礎を解説したい。オークションにはさまざまな方式があるのだが、どの方式がどこで適しているのか、参加者の皆さんとともに考えたい。なお、本ワークショップでは、オークション理論や経済学について、参加者に事前の知識は仮定していない。
イーサリアム創業者のヴィタリク・ブテリン氏はCryptoeconomicsについていくつかの問題を提起している。たとえば彼は匿名性の高いブロックチェーン環境で、オークションを実施する難しさを指摘する(Vitalik Buterin, “Blockchain and Smart Contract Mechanism Design Challenges”)。入札者が複数の匿名アカウントを用いて入札してくる問題(ダミー入札)が発生するからだ。これについて論点を整理し、対処法を検討したい。
Cryptoeconomicsをつかむためには、さまざまなフィールドの知識が必要です。私自身まだこの分野には足を踏み入れた段階です。このワークショップで多様な方々と交流したく思っています。ともに面白いことを考えましょう。
参加は事前登録制です。メールでauction-lab@dd-d.jp(担当:藤)まで、①お名前 ②ご所属 ③ご職業④連絡先 を記載のうえ、ご連絡ください。
慶應義塾大学経済学部 教授
東京経済研究センター 理事
参考資料
坂井豊貴『政府や自治体によるオークション理論の活用へ』(財務省 財務総合政策研究所)
坂井豊貴『マーケットデザイン ――最先端の実用的な経済学』(ちくま新書)
Vitalik Buterin “Blockchain and Smart Contract Mechanism Design Challenges”
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